ギア

 

先日オフの日に京都三条寺町西入にある「ART COMPLEX 1928」へ劇団「ギア」の公演を見に行きました。

素晴らしかったです。

言葉を一切使わない演劇で、パントマイムやマジックなどの芸を披露しながら、音響や照明を効果的に駆使しながら全くのオリジナルの世界を作りあげています。

舞台設定は、人形おもちゃの廃工場で働き続けるロボロイド(ロボット)が、ある日工場で目覚めた「ドール」との出会いによって、変容していくという内容です。

笑いあり、そして泣けるシーンもあり。ラストにはあっと驚く舞台の仕掛けも。

あまりここでその内容を書きすぎてしまうのもよくないので、ぜひ実際に公演を観に行かれて下さい。

目の前で繰り広げられるギアの世界にきっと魅了されるはずです。

 

「ギア」オフィシャルHP http://www.gear.ac/



俳優さん

高倉健さん、菅原文太さんと日本の俳優の大スターが続いて天に召されました。

誰もが知る大俳優です。

大きな穴が空いたような寂しい気持ちになります。

特に菅原文太さんは近年の日本の社会問題にも積極的に発言され、「反原発」「反戦」のメッセージを放たれていただけに、大きな存在を失った気がします。

著名人がちゃんと政治的な問題に発言するということがこの国ではどうも馴染みがないようで、新聞やテレビを見ていても、もっといろいろ発言したらいいのに。と思うこともしばしば。

自由な言論があってこその社会だし、文化だと思うのです。


特に3.11以降のこの国は大きな原発の事故がまだ収束していないのに、なかばなかったかのよう再稼働を急がせているし、集団的自衛権は解釈容認されてしまうし、秘密保護法は通過するし、消費税は上がるし、沖縄では美しい海を埋めて新たに基地を作ろうとしているし(沖縄の人々は先の知事選ではっきりと「NO」との意思を示されましたが、本土政府は基地移設への構えを崩そうとはしません)、

僕にははっきり言って何一つ良くなったことなどないのではないかと思います。



今年の5月3日の憲法記念日のことを思い出します。


京都の円山音楽堂で行われた憲法集会の時、豊田勇造さんのステージにサイドギターと出演させて頂きました。その時、菅原文太さんからメッセージが届き、

「憲法9条をノーベル平和賞に。その知らせを待ちながら、前を向いていきましょう。」というメッセージが読みあげれられました。


その文章の潔さに、胸打たれながら、青空の空のもと思い切って演奏することが出来ました。


演劇も音楽も人を魅せるという点で、現実とは違う「美」の世界を造ることが使命です。

しかしアーティストというのは現実からはなれた「美」の世界に思いをはせながらも、必死に今の「現実」を受け止めながら己のメッセージを伝えることも重要だと思うのです。


その意味で菅原文太さんの存在は本当に大きな人であったし、その意思をちゃんと受けとめなきゃなと思いました。


まだまだ彼らには伝えたいことがあったんじゃないかな、と思います。


高倉健さん、菅原文太さん、二人の大スターを偲ぶ師走です。

HAKOBU KITCHENさん

スタッフの方と集合写真。
スタッフの方と集合写真。

 

無事に京都でのディナー&ギターセッションを終えました。

会場は京都、五条高倉角にある「HAKOBU KITCHEN」さんというご飯屋さん。

雰囲気のあるとても素敵な会場でした。入り口には植物が沢山あって、なんだろうなと思っていたら、昼はお花も販売されているそうです。お昼にも訪れたいですね。

会場は天井が高く広かったのですが生音で演奏しました。

やはりギターは生音が一番いいですねえ。

アクセントもつけやすいし、なによりも音色をすぐコントロールできます。

今回は盟友toyoda shohei (豊田渉平)くんとのデュオでやりました。

カントリー、ジャズ、たくさん弾きましたね〜。楽しかった!

けっこう曲数やりましたね、20曲ぐらいいったんじゃないでしょうか。

 

毎月、カフェ「賀茂窯」にてshohei君や大江和基くんそして僕がメインとなってセッションデイをしていたのですが、今回は縁あってこちら「HAKOBU KITCHEN」さんでさせてもらいました。

 

お料理は京都でマクロビのお膳を提供しているPan Boo さん。

僕も頂きましたが本当に美味しかった〜!

身体にやさしい感じです。

 Pan Boo のメグさん、そしてお手伝い下さったヒロさん、お店の高松さん、お越しくださった皆様どうもありがとうございました。

 

またやりたいですね!!

 

あ、そうそう、HAKOBU KITCHENさん、アルバイト募集中みたいです。

月2〜3回とのこと。やってみようかなあ…(笑)

アルバイト募集中とのこと。
アルバイト募集中とのこと。

ギタリストの爪事情

 

今週末から京都は本格的な寒波到来。テレビのニュースを見ていると早くも豪雪に見舞われている地域も。先の冬は山梨で記録的な豪雪があり一部地域が完全に孤立してしまうということもありましたね。

積雪地帯に住まわれている方々の除雪作業のご苦労は大変なものがあると思います。

どうか平穏な冬が訪れますように。

 

さて、冬場となり気をつけたいのが指先の保護、そして爪です。

水仕事が一層きつくなるこの季節、指先のケアはギタリストにとってとても大切です。

 

僕がアコースティックギターをフィンガーピッキングするときは、爪と指先(英語でフレッシュ"flesh"といいます)の間に弦を捉えるように各弦をストロークするのですが、これは爪の伸ばし方や整え方でかなり音が変わります。

 

爪が長すぎると弦をうまくミュートすることが出来ないし、短すぎると今度は音に艶が出ない。

それにギターの弦にあたる角度に爪をヤスリで磨かなければ時には思いもよらない変な音になるときもあります。

僕の場合はまずは金属製の爪ヤスリ(この爪やすりの目もいろいろあります)で爪の形を作ってから、次第に目の荒いヤスリから細かいヤスリで整えていって最終的にはプラモデル用の紙やすり(フィニッシングペーパー 2000番 タミヤ製)でさらに注意深く磨きます。

 

この削り方はクラシックギターの師、藤井眞吾先生から教わりました。

 

クラシックギターの弦は言うまでもなくナイロン弦です。

特に右手薬指("a")や中指("m")は1弦2弦においてメロディー部を担当することが多いので、キレイに爪を仕上げなければ美しい音がなりません。

それにクラシックギターの弦はアコースティックギターよりも幾分か太いので、爪が弦に触れる面積が大きいのです。だから余計に爪への配慮は欠かせません。

 

<クラシックギターの各指の名前>

親指     p     (プルガール plugar)

人差指  i     (インディセ indice)

中指    m      (メディオ medio)

薬指    a       (アヌラーヌ anular)           (スペイン語に由来)

 

クラシックギターの世界では爪の整え方が(流派により若干の違いはあれど)確立されていますが、アコースティックギターの場合はまだそこまで厳密な爪の形のスタンダードがあるようには思いません。

 

ピンポン球を使用したり、ネイルサロンで施術をしてもらったり、または爪を用いずに指先だけで弾いたりとギタリストによって様々です。

 

肝心なのは、爪をどのように用いるか、爪を用いるときにどのような音を出したいかということを自分でよく理解していることだと思います。

「どのような音を出したいか」を理解するによって当然ですが「実際に出てくる音」も決まります。

 

ちなみに僕はもう長い間右手の爪を、爪切りで切っていません。

ミリ以下単位で整えているので、「爪切りで切る」なんて聴くとなにか破壊兵器のような恐ろしさを感じます(笑)

「右手の爪を爪切りで切ってやるぞ〜」という言葉ほど指弾きのギター奏者にとって恐ろしいことはないような気もします。

 

 

 


 


野口久光 展覧会


日曜日、練習と仕事の合間にすべりこみで京都文化博物館で行われている「野口久光シネマグラフィックス 」展に見に行ってきました。


今のようにイラストレーターやフォトショップがない時代に、感性を頼りに作られたポスターはどれも印象深く、デザインや構図もとても見応えがあるものでした。


野口は生前1000を越える映画のポスターを制作したと言われます。


展示会ではあの映画「禁じられた遊び」もありました(写真右)。

タイトル曲は若き日のナルシソ・イエペスがギターを弾いたことで世界的に知られる曲となりました。

(オリジナルは「ロマンス」というスペインの民謡曲。それをイエペスが編曲して映画音楽として用いられましたが、その編曲はアルペジオの順番を変えただけ…とも言われています。)


印象に残ったのは「旅情」という映画ポスターでした。(これは原画がありました)

あと、野口が若いころに記したノートが展示されていたのですが、そのノートには映画の内容や俳優などの情報がびっしりと綿密に記載されていて、(手書きなのにフォントのような文字で書いている)、すごい筆まめな人なんだなと驚きました。


年配の方たちが映画の話をしながらポスターを見ていらっしゃたのも印象に残りました。


僕が高校生のころまではまだ京都にも単館の映画館がたくさんあって、その入口には大きな手書きの映画の看板が描かれていましたが、今はもう見られませんね。

(単館の映画館というものが好きでした。今はほとんどなくなってしまったなあ。)


「アナログな感じ」が好きな僕としてはちょっとさみしいことです。


ちなみに京都文化博物館ではいま「池大雅」展もやっています。

駆け足で見てきましたがこれも素晴らしかった。

オススメです。


写譜。


今年はギターを教えるというお仕事に恵まれた年でもありました。


「教えること」というのは自分がそのことについて明らかになっていなければなりません。


特に楽譜は、「読む能力」のみならず「書く能力」も必要です。


ということで、最近のマイブームは写譜。


クラシックギターのスコアを写したり、耳コピしたものを五線譜とTABで書き起こしたり。


そのいくつかは自身のギター教室で使用しています。


アナログ好きな僕としてはしばらくは手書きで続けていきたいと思います。


あ、いやお金が貯まったらちゃんと楽譜作成ソフト買います…!



楽譜の書き方

楽譜ネタは続きます。

 

アマゾンのクーポン券があったのでこういう本を買いました。

 

佐々木義隆『楽譜の書き方』ハッスルコピー 1800円

 

プロの写譜師の方が書かれた本なのでとても参考になります。

 

楽譜制作には三角定規が欠かせない、音符を上手に書くには等々。

 

これからどんどん活かしていければと思います。

 

どうでもいいことなんですが、出版元のハッスルコピーという会社名、元気があっていいですねえ。

 

「ガンガン印刷するぜ!」的な感じなんでしょうか。

 

 

ささや書店

日曜日は大阪梅田ヤマハ(YMC)にてフィンガーピッキングのレッスンをしました。


レッスンが終わったあと梅田にある「ささや書店」という楽譜屋さんに行ってきました。


普段、梅田を歩かないものですから、辿り着くまでに少し苦労しましたが、見つけました。


ビルの中にひっそりとただずむささや書店に一歩入れば、そこは音符の世界。


たくさんの楽譜が揃っていました。


近年、楽譜自体が少なくなってきている(特にクラシック関係)なかで、こういう楽譜の専門店があるというのは嬉しいことです。


なんでもその昔は武満徹が来ることもあったそうな。


大阪に行く楽しみがまたひとつ増えました。


ちなみに僕が買ったのは

フェルナンド・ソル「魔笛による主題と変奏」

フェルナンド・ソル「12のエチュード Op.29」

マウロ・ジュリアーニ「120 Daily Guitar Studies for the right hand」


サムピック


アコースティックギターを指弾きするとき、曲によっては僕はサムピックを用います。

6弦〜4弦の低音源のベースを弾き、それと同時にリズムを刻んだりするカントリースタイルのフィンガーピッキングには欠かせない存在です。


最近の僕のお気に入りのサムピックはこちら(写真上)。

タカミネ製のサムピックです。なかに見える黒い部分はすべり止めとなっているなかなか多機能な一品。

硬さはそれほど固くなく、普通のピックでいうと" light "もしくは” thin ”と表示されるぐらいの硬さだと思います。


ピックの硬さや材質によって音はけっこう変わります。


このタカミネのサムピックはけっこう小さめなんですが、親指が締めつけられる感じもなく、すっとフィットして、なおかつ低音弦を弾く時は滑らかに弦をプッシュ出来るので気に入ってます。


けっこう早いパッセージが続く曲の時にはこれを使うことが多いです。


サムピック、一時はあまり楽器店で見られませんでしたが最近は少し復活傾向にあるように感じます。


皆さんもぜひお気に入りのサムピックを探してみて下さい(笑)。


気に入ったのでたくさん買ってしまいました。一個100円。
気に入ったのでたくさん買ってしまいました。一個100円。