生ギターのたのしみ

 

9月になりました。京都は、朝晩はけっこう涼しくなり、早くも秋の気配がしてきました。

皆さまの街にも秋の訪れはやってきているでしょうか。

 

さて、秋は湿度も下がるので生楽器の鳴りがずいぶんと良くなる季節でもあります。

僕のギター(Martin OM-28v)はもともとは完全な生ギターでして、ステージでアンプリファイするために、あとづけでFISHMANのレアアースブレンドというアコギ専用のピックアップを備え付けています。ですが、このところは生ギター本来の鳴りを楽しもうと思ってピックアップを外しています。

これがなかなか良くて、どうしていままでそうしなかったんだろうという感じです。

 

レアアースブレンドは、ピックアップシステムとしてとても良くできたピックアップ(例えばピックアップとコンデンサーマイクの比率をブレンドして出力できるところ)だと思うのですが、サウンドホールにはさむタイプなのでどうしても表面板の振動を抑えてしまいますし、サウンドホール自体の面積も小さくしてしまいます。これが出音に影響しない訳がなく、本来の生鳴りを楽しむにあたっては出来るかぎりギターには何もつけない状態が楽器としては理想です。

 

そういうわけで、ピックアップを外して弾いてみたのですが、しばらく弾いていると「おやっ」と感じるほど出音の違いを感じることができました。まずギター自体の振動が大きくなり、音のレンジが広がりました。一音一音がクリアに響いて、深みが出た印象です。ピックアップをつけるつけないでこんなにも生鳴りに変化があるのかと、すこし驚きました。

 

ですので、これからしばらくはピックアップは使う時だけ装着して、それ以外ではピックアップをはずして本来の生鳴りを楽しみながら弾こうと思っています。(このギターは音についてほんとうにいろいろなことを教えてくれる楽器です。)

 

このMartinを使い始めてもうすぐ10年。

これからの音の成長がますます楽しみです。