Traditional


次回の森庄コンサートは「Traditional」と銘打って楽曲をお届けしようと思っております。


ギターという楽器は大衆楽器としても大変優れていまして、持ち運びが出来るということから、人々の生活に大変よく馴染んできた楽器だと思っています。


まだラジオやレコードがない時代、アメリカでは庶民がコンサートに出かけた後、家に帰ってそのコンサートの曲をギターで模倣したと云われています。


持ち運びが出来て、コード、メロディを奏でられる楽器として、ギターはその本分を最高に活かした訳ですね。


そんな大衆楽器としてのギターは、20世紀スペインのギタリスト、アンドレス・セコビアによってコンサート会場でも演奏可能な楽器としてその地位を向上させることになります。

それまではギターはその音量の小ささゆえにクラシック界では過小評価されていたといいますから、セコビアの功績はやはり偉大なもので、もしセコビアがいなければギターのその後のあり方も変わっていたかも知れません。


そして、20世紀は、アコースティックギターの台頭、エレキギターの進化とギターはめまぐるしく多様化していき、大衆音楽の発達とともにギターは眼をみはるような発展を遂げます。

まさしく「20世紀はギターの世紀」といっても過言ではないでしょう。


そんな大衆楽器としてもコンサート楽器としても不動の地位を得たギターで、今回は各地に伝わってきた音楽をアレンジしてお届けしようと思っています。(もちろんオリジナル曲も演奏します)


現在コンサートに向けて、いろいろと選曲と編曲を工夫しています。


とても楽しみです。



Andres Segovia (1893-1987)
Andres Segovia (1893-1987)