(6日に及んだ影丸シリーズ最終回です)
影丸との蜜月は、僕が京都に帰るという出来事で終止符を打たれることとなりました。
思えば影丸はなぜ僕のアパートを選んだんでしょうか。
僕の住んでいた界隈では野良猫愛好家の皆さまが数多くいて、
街ねこ保存会なるものが存在し、野良猫にエサをやる人も多く、
猫にとっては悪くはない環境だったはず。
そんな猫にとって好待遇の街のなか、僕のアパートを選んでくれた影丸の心境はどのようなものだったでしょうか。案外波長が合っていたのかも知れません。
影丸は今ごろどうしているかな。
そんなことを思いながら、昨年東京へ演奏へ行った時、何気なく僕が暮らしていたアパートの近くまで行き、「まあ、そんなことはないだろうな…」と期待もせずに「ぴゅ〜」と口笛をならしてみたら、
なんと、
まさかの影丸登場!
そして、かつてのように甘えてくれるではありませんか。
これは嬉しかった。
猫の寿命はもちろん人間より短いもの。
いまこのときも影丸はどうしているのか知る由もありませんが、
いつまでも元気でいて欲しいです。
もしかしたら、既に新しいパートナーを見つけたかな。
いずれにせよ、元気にやってくれよ、影丸!
(おしまい)